いよいよ、2017年になりました!!
2016年は、リオオリンピックの開催、Bリーグの開幕、広島カープのセリーグ優勝など
スポーツ好きの方には話題豊富な1年だったのではないでしょうか。
当研究所所長、松本はセイバーメトリクスが得意なようですが、
私も野球ではありませんが、何かしらスポーツの分析に挑戦してみたいと思います!
しかしながら、私はスーパーインドア派。
唯一人並みにできるというか、知っているスポーツがテニスくらいですが、
やはりスーパーインドアなので、学生自体もテニスをプレイするより
スコアを付けたりするほうが好きでした。
というわけで、年中世界のどこかで試合をやっている
テニスを分析していこうと思います。
#セイバーメトリクスは、どうやら野球のデータ分析にのみ使われる用語のようです。
グランドスラムについて
私は、普段はひょこひょこ歩くのにコート上では素早い往年のアンドレ・アガシ選手と
伊達公子選手が絶頂期だったころのグラフ選手のクールさが好きでした。
今は、お二人仲よくされているようで…(古いネタですみません)。
まあ、それは置いといて
日本での注目選手と言えば、錦織圭選手ですね。
2014年のUSオープンでは決勝進出、2016年のUSオープンでは準決勝進出、
リオオリンピックでは銅メダルと
といいところまで行っていますし、グランドスラム以外の他のメジャー大会では、
優勝し、確実にランキングを上げてきています。
でも、日本人なら見たいですよね~。
錦織選手がグランドスラムで優勝するところを。
グランドスラムは、他の国際試合と比べて特別です。
出場選手も多く、獲得ポイントも大きく、
そして何より優勝すると獲得賞金が2~4億と
ATPの最上位の試合と比べても2~3倍ほど大きく、
本選の1回戦で負けても400~600万もらえちゃいます。
そこで、錦織選手は優勝するのかしないのか。
するとしたら、いつくらいになるのか?
データをもとに、予想してみたいと思います。
※優勝の記録は1970年以降、既優勝かどうかはグランドスラムオープン化以降(1968年以降)の記録を用いています。
グランドスラムの歴代優勝者の傾向
それではまずは、グランドスラムの歴代優勝者のデータを集めて
全体的な傾向を見ます。
※優勝回数通算2回以下の優勝者は除いています。
1970~2016年まで、187回グランドスラムと呼ばれる試合が開催されており、
53人のタイトル保持者が算出されています。
こちらは、オープン化以降の近年の大会のみを集計していますが、
やっぱりフェデラー選手はすごい!!
最近では、ジョコビッチ先生もがんばっています。
私が好きなアンドレも6位タイの優勝回数を誇っています。
しかしながら、錦織選手はグランドスラムでの優勝経験がまだないので、
錦織選手の今の状況で、優勝ができるのかどうかを推測するために
各選手がグランドスラムを初優勝したときのデータに限ってみていきます。
グランドスラム初優勝時の傾向
では、ランキングと年齢を見ていきましょう。
まずは初優勝時の年齢です。
20~26歳がおおよそのボリュームゾーンになりそうです。
10代での優勝者も7人いて、13.5%を占めています。
錦織選手のコーチ、マイケル・チャンコーチも選手時代の1989年に
17歳のとき、ローランギャロスで優勝しています。
逆に27歳を超えるあたりから、初優勝が厳しくなってくるのかなと見受けられます。
直近では、2014年にワウリンカ選手が全豪オープンで28歳で
初タイトルを獲得していますが、
フィジカルな面を考えると、今年が錦織選手にとって勝負の年になりそう。
続いて、初優勝時のランキングです。
1970年からのデータを見る限り、
グランドスラムで優勝するまでに、ランキング1になる選手はいないようです。
つまり、グランドスラムに勝たないとランキング1位にはなれない。
“No Grand Slam, No King!”です
どうやら、ランキングは年間上位18個のポイントが採用されるようで、
たくさん試合に出たからといって、すべての試合のポイントは加算されず、
そして、そのポイントは付与されてから1年が経つと消滅します。
なので選手は試合に出続けて勝ち続けないと、ランキングが維持できないのですが、
グランドスラム以外の試合での優勝ポイントは、250~1,000ポイント、
グランドスラムは、優勝すると2,000ポイントもらえるので、
グランドスラム優勝後にランキング1位になる選手が多いようです。
2016年、錦織選手は4~7位を行ったり来たりしていたので、
初優勝ランキングを見る限り、優勝も可能でしょう。
では、優勝するとしたらどの大会でしそうか。
各大会の初優勝者輩出の人数を見てみました。
4つのグランドスラムの中では、ウインブルドンでの初タイトル獲得者が少なく、
ウィンブルドンで初タイトルを取るのは難しそうです。
実際、2003年にフェデラー選手がウィンブルドンでグランドスラム初優勝してから、
13年間初優勝者はおらず、ここ13年間の優勝者のランキング1位占有率は46%でした。
そして、初タイトル取得の可能性が高いのはローランギャロスになりますが、
ローランギャロスでタイトルを取る選手は、90%がヨーロッパか南米出身の
選手になります。
なので、10代からアメリカを拠点に練習している錦織は、
赤土サーフェスのローランギャロスで優勝するのは簡単ではなさそう。
また、ローランギャロスも2005年にナダル選手がグランドスラム初優勝を
遂げてから、11年間新たな初タイトル保持者を輩出していません。
ちなみに、この直近11回の大会のうち8回でナダル選手が優勝しています。
ナダル選手は本当にローランギャロスで強い!!
ナダル選手だけでなく、スペイン勢は相対的に赤土サーフェスのローランギャロスでの
試合が強いです。
残るは、錦織選手が準々決勝に3回進出した全豪オープンか、
決勝進出1回、準決勝進出1回の全米オープンでの初タイトルが濃厚だと考えられます。
余談ですが、ランキング10位以下の選手が初優勝したり、
年齢が30overでも優勝したりと番狂わせが大きいのも
ローランギャロスやウィンブルドンだったりします…。
最後に
さて、その錦織選手ですが2017年の年明け早々に行われたブリスベン国際で
準優勝を飾りました。
調子はよさそうなので全豪での優勝はありえるのではないでしょうか。
でも、けがが心配だな…。
追伸:錦織選手の全豪オープン1回戦、辛くも突破!!
2回戦も順当に勝利!!
【参考資料】
●ATP WORLD TOUR
http://www.atpworldtour.com/en
●tennis365.net
http://news.tennis365.net/news/